ブルーチーズ食べたいね

工作と音楽が趣味です

ミラーボール腐ってる OKAMOTO’S|90’S TOKYO BOYS

 オカモトズ、好きですか?

 OKAMOTO’Sの90’S TOKYO BOYSという曲です。

オカモトズは大学に入ってから急に大好きになったバンドで、私が歳を重ねるごとに好きな音楽が変わっていっていることを最も実感させられたバンドでもあります。中高生のときはこういう感じのはほとんど聴きませんでした。もったいないですね。

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 この曲は「NO MORE MUSIC」というアルバムの一曲目なのですが、まさにアルバムの雰囲気や当時のオカモトズを表している曲なんです。私の思う一曲目の重要性は、前に書いたUNCHAINのLibyan Glassという曲についての記事にダラダラと書いてあるので是非見てみてください。

 曲が始まると、ミドルテンポで左右からカッティングギターのフレーズが聴こえます。左右の振り分け方が絶妙で素晴らしいです。この時点で最高にかっこいい。

 歌自体はオカモトズによくある、現代的な、都会の若者みたいな歌です。曲名からしてそうですよね。また、「新宿」「小田急ライン」「代田公園」「ラインメッセージ」など、具体的な地名やモノの名称がよく出てきます。これもオカモトズらしいですね。

 ラップ調に変わるBメロを経由して、サビでは

朝からワイン 気だるさで あなたとキス 酔っ払った〜

と歌います。ここの歌詞が大好きです。ちょっとチャラめな感じ。私は朝からワインを飲んで気だるさであなたとキスすることは滅多にありませんが、きっと酔っ払った味のするdance in the morningなんだろうなぁ、なんて思います。なんたって私も90年代の男の子ですからね。

 話は変わりますが、この曲、非常にシンプルなコード進行なんです。AメロBメロはDm7→Am7→Gm7→Am7とセブンスを繰り返して、サビではCmaj7→D→Emのシンプルな3コードしか使われていません。これに関してはコピーをしていて初めて気づいて、とても驚きました。てっきり複雑なコードを多用していると思ったらそんなことはなく、押さえやすいったらありゃしない。覚えやすくてありがたかったです。今回の記事で一番書きたかったのはこの曲のコード進行についての話です。

 簡単なコードを難しく聴こえさせているのは、サビの直前のEコードだと感じます。そこまでは歌のリズムが変わってもカッティングに変化はなく、コードも上に書いた4つをひたすら繰り返しているのですが、サビの直前「楽しそうな〜」の部分で一回だけEを鳴らすんです。それまではGm7→Am7に繋がっていた部分がGm7→Eに変わることによって浮遊感が生まれ、そこから間髪入れずにCmaj7に落ちることで、フワッとした感覚を残したままサビに繋げているのです。そこまで難しいテクニックではありませんが、めちゃくちゃ綺麗にやっているのですごいと思います。

 そしてこのサビ、さっきも書きましたが非常にシンプルなコード3つのみで成り立っています。分数コードこじらせお兄さんと化していた私の目を覚まさせるには十分でした。こんなシンプルなコードでこんなかっこいい曲作れるんだと。恐らくこの曲は、この進行で考えられる最もかっこいいメロディを使ってます。これ以上かっこいいのは思いつきません。

 MVについても少し書きます。後ろに眩しい照明が一つあるだけのシンプルなセットでただ演奏しているだけのMVなのですが、曲自体が非常にシンプルなのでピッタリはまっています。1:44の一番が終わったあたりで曲名が出る演出がめちゃくちゃかっこいいです。

 2番からは白いセットに変わり、サビ前2:27あたりでOKAMOTO’Sと入ります。好きです。アウトロのギターソロ中いきなりデカイ布が降ってくるのは意味わからなくて好きです。MVすごく好きです。f:id:hajioz:20181022022456j:image

 なんだか話がゴチャゴチャしてしまいましたが、この曲がクールでゲキアツなキラーチューンであることは間違いありません。

 実は、このブログのタイトル「ブルーチーズ食べたいね」は、この曲のラストサビの歌詞から引用しています。私はブルーチーズ苦手ですが、曲中、しかもラストのサビでいきなりなんの脈絡もなく(強いて言えば朝からワイン)「ブルーチーズ食べたいね」なんて言いだすこの曲が大好きで、その部分をまんまタイトルにしてしまったのです。

 いつかブルーチーズが食べられる大人の男になったとき、改めてこの曲をコピーしてみたいものですね。