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泣きメロの鬼 サカナクション|僕と花

 こんにちは。

 サカナクションの名曲「僕と花」を紹介したいと思います。

 私はサカナクションの大ファンで、人生の半分はサカナクションと共に歩んできました。そんな中でこの「僕と花」をまず第一に紹介するのはただの気まぐれで、一番好きな曲だから!というわけではありません。なぜか真っ先に思いついたのがこの曲だっただけです。雨は気まぐれなのです。

 

僕の目 ひとつあげましょう だからあなたの目をください

 

 という衝撃的なフレーズから始まるこの曲ですが、歌詞とは裏腹に切なく落ち着いた印象を感じさせながら進行していきます。ギターは常にピッチシフターがかけられていて、シンセ的な音を出していますね。逆にシンセはというと、ギターと被ることなく別のフレーズを繰り返してバランスを取っています。サカナクションの楽曲はシンセサイザーが前に出てくることが多いのですが、この曲ではギターの後ろで目立たず、しかし印象に残るフレーズを弾いています。このバランスの良さは流石サカナクション!といった感じですね。

 

夜が手を伸ばしそっと引っ張って また何か言おうとしてるから つまりは僕の目は花 探してた

 

 これはサビの歌詞です。ここが大好きなんです私。サビの入りは、サビとは思えないぐらい音階の変化に乏しく、歌も伸ばして歌っているので歌詞が詰め込まれていることもない上に別段盛り上がる訳でもないのですが、しっかりサビサビしているんです。それまでのAメロ、Bメロが静かだったこと、ピッチシフターのかかったギターがさらに強く出ること、伸ばして歌う部分の最後でこれまで使ってこなかった高い音程を用いることでサビ感を出しているんです。もちろんそれ以外にも要因はありますが、大きな特徴としてはその3つが挙げられます。

 また、これは私がサカナクションを聴き込みすぎたせいかもしれませんが「夜」という言葉がサビの頭に出てくることでもサビ感を出していると思うのです。サカナクション「夜」をめちゃめちゃ多用していて、曲の印象的な部分に持ってきがちなんです。私はそれに慣れてしまっているので「夜」というワード(サカナクションの「ワード」という曲には10回使われています。多いな)に脳が反応して「あ、サビ」と思ってしまっているのかもしれません。なんだか楽曲の分析みたいになってしまっていますね。

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 MVにも触れましょう。簡単に言えば、山口一郎(ボーカル)が花を持ちながらいろんな場所をウロウロするMVです。道中、さまざまな視覚トリックが使われていて、見ていて楽しいMVなのですが、薄暗さや一郎の哀愁漂う表情で、曲の哀しい世界観を崩すことなく成立させています。この哀愁がたまらなく好きです。

 このMVは一発撮りで、撮影がUstreamで生放送されました。ミスらないかドキドキしながら配信を見ていた私はまだ中学生でした。今ではすっかり怠惰な大学生と化していますが、このMVを見るとあの頃の純粋な自分を思い出してどこか悲しくなります。

 今もこの記事を書きながら僕と花を流しています。聞くたびに自分がサカナクションを好きであることを実感します。もしかしたら一番好きなシングルかも。草刈姐さんベースうまいな。カップリングもいいんだよな。ああ………なんて、いろんなことを考えながら、私はトイレで用を足し終えブログを更新するのでした。